週末に調べものがあって、久しぶりにリビングデザインセンターOZONEのライブラリーに出かける。3階プラザではハンス・ウェグナー Hans J. Wagnerの追悼展が開催されていて、カールハンセン Carl Hansen & sonで製造している椅子とテーブルが展示されていた。享年92歳。展示パネルには何名かの識者が追悼文を寄せていて、どうでもいいモノもあれば心に染みるモノもあった。ハンス・ウェグナーの家具でいちばん好きなデザインはどれかと聞かれると、ぼくは迷わずCH36とCH37を挙げる。PP501(通称ザ・チェア)とかCH24(通称Yチェア)とか、ウェグナーがデザインした有名な椅子はたくさんあるけど、個人的にはCH36こそ“The Chair”と呼びたいくらい、ホントに完璧なフォルムだと思う。というか元ネタのシェーカーの椅子が完璧なのかも。羽原肅郎さんが追悼文の中で、このCH36について書かれていたのを読んで嬉しかった。羽原さんはこのフォルムを見て“(乗り越えられない)壁”を感じたそうだ。CH37はアームチェアバージョン。PP501は確かに素晴らしい椅子だと思うが、いくら一生モノって言われても、あの金額ではちょっと手が出ないよね。