新橋で打ち合わせがあって、約束の時間より早く到着したので久しぶりに「ニューしんばしビル」を素見した。




新橋駅烏森口のSL広場では小雨の中、古物市をやっててそれなりに人が多い。その客層の98%はいわゆる“おっさん”(自分もおっさんなんだが)。それもガチなおっさんばかり。マグロで言えばホンマグロ。革靴とジャケット着用率だけは異常に高いのにフォーマルな香りはナッシング。その代わり仁丹の匂いがする。気のせいか前歯が欠けたオヤジも多かった。喫煙率も高い。ジャケットに野球帽って新橋スタイルなのかな。渋谷のセンター街に、昔“チーマー”ってのが生息していたんだが、そのもう一つの進化系を発見した感じだ。ガンジャ臭の代わりが仁丹なんだね。 広場では選挙演説も始まった。声が大きいほうが勝つ、なんて思ってるわけじゃないよね。なんだか暗鬱な気分が漂う。

「ニューしんばしビル」は天然の昭和が保存されている有名な複合ビルだ。オヤジの109。戦後の駅前再開発の最初のプロジェクトが新橋だった。昔、NHKアーカイブで新橋駅前再開発のドキュメンタリーを観たことがある。それが「新橋ビル」だったのか「ニューしんばしビル」だったか、記憶がちょっと怪しい。