誘拐怪人ケムール人が走り去る。2020年の人類の姿。成田亨会心の作。

六本木ヒルズで始まった「ウルトラマン大博覧会」は行くべき。
http://www.ocn.ne.jp/anime/ultra/ml

あのテレビ番組にどれほどのエネルギーが注ぎ込まれていたのか。どれだけスゴい人々が関わっていたのか。いや、ホントにスゴいんだ。今なら「世界に通じるソフトを」とか「目指せハリウッドでリメイク!」なんて“(生温い)グローバル”な目標を掲げてCGの製作現場を泣かせるのだろう。でも当時は、ただ日本の、日曜日の夜の子どもたちのために製作されて、子どもを喜ばせたり驚かせようと、少ない予算の中で爪に火を灯して製作した映像に、底知れない力が宿っていた。制作者たちは誰も見たことがないモノや世界をつくりあげて、そこに人の営みというリアリティまで与えた。日本では60年代末にデザインと美術と科学が融合していて、しかも三次元化していて、子どもたちは理想の世界観を共有していた。これこそサードカルチュア。ぼくたちの世代の原点だ。