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シュツットガルト中央駅/ドイツのサウナの掟 [ドイツ/シュツットガルト]

シュツットガルト中央駅 Stuttgart Hauptbanhof のメインエントランス。設計はパウレ・ボナーツとフリードリヒ・ショーラー Paul Bonatz, Friedrich Scholer。1928年竣工。エントランスホールにはメルクリン社 Maerklin の鉄道模型の大きなジオラマがあって、50セント払えば自分で模型を動かすことができる。時々、お年寄りが遊んでいる。


http://www.maerklin.de/home.html

10月22日の夜7時から翌日午前2時まで、シュツットガルト市内の美術館、博物館、ギャラリー……などが深夜過ぎまでオープンして、これまた2時過ぎまで臨時運行する市バスでアートクルージングを楽しむイベントが行われる。この一夜限りのイベントのために、ぼくはジャガイモでジオラマをつくることにした。今日はその準備のためにジャガイモの皮を剥いて、鍋で茹でて、ひたすらマッシュポテトをつくっていた。総重量は15キロもある。この日のために購入したジャガイモは泥つきのものだったので、土を洗い落とすのも大変だった。大量のマッシュポテトは今は冷蔵庫の中で眠っている。明日これで雪山をつくって、鉄道模型のフィギュア(雪山登山)を並べて出来上がり。オーブントースターと各種調味料やソースなども一緒に置いて、実際に食べてもらう予定。

前日、ジャガイモ15キロを運びへろへろになったので、途中で荷物をロッカーに預けて、デパートでタオルを買ってサウナに出かけた。ずいぶん前に書いたことがあるが、シュツットガルトには温泉があって、公営の入浴施設も3個所ある。その中でいちばんよく行くのが「ロイツエ Mineralbad Leuze」だ。シュツットガルトにある温泉のサウナはどこも水着着用は不可で、しかもサウナ内では男女一緒。最初は勝手がよく分からなくて、どぎまぎしたこともあったけど、最近はすっかり慣れてしまって、タオル一丁で平気になった。サウナ室の中では足下までちゃんとバスタオルを敷かないと、時々見回りに来る監視員に注意される。つまり、タオルを腰にや体に巻いて入るというわけにはいかず、サウナの中では基本的にみんな全裸。というか、サウナを出ても全裸でふらふら歩いている人がたくさんいる(若い女性でも)。でも、不思議と気にならないもので、ヌーディストビーチってこんな感じなんだろうなと思ったりする。逆にすごく恥ずかしがっている人がいると、周りの人も急に恥ずかしくなる雰囲気がおかしい。ちなみに女の子の膝上丈のバスローブ姿は超キュートだ。

サウナ室内では全裸とはいっても、中は照明がかなり暗いので周りの人はほとんど気にならない。サウナもいろんな種類がある。ミストサウナは光ファイバー照明が天井にたくさんあり、照度が絶えず変化してリラックスできる環境をつくっているわけだが、いつもは消えている個所が急に明るくなって、それが股間へのピンスポットになることがあるので注意が必要だ。また、日本のサウナの水風呂の当たるプールは、ばっちり水中照明が入っていて、中がきらきらしているのでちょっと入りづらい。屋外には広いデッキと芝生の庭があって(もちろんみんな全裸かバスローブ、タオル姿)、大きな白樺の木が二本と、その下にフィンランド風と謳われている丸太でできた大きなサウナ小屋がある。このサウナはユーカリミントの香りがして心地よい。その脇には、小さなスノーマシンのようなものが設置され、いつもシャーベット状の氷が溢れている。その辺りをうろうろしていると、時々、電車の音が近くから聞こえてくることがある。ふと見上げるとネッカー川に架かる橋の上に電車のホームがあった。ということは電車やホームからも丸見えということではないか。まあ、そんなこともどうでもよくなるから不思議だ。

ぼくはサウナを出ると水風呂には入らないで、シャワーで汗を流し、屋外の寝イスにごろりと寝転がる。イスは背を倒すと足が上に上がる仕組みになっていて、夜空と夜間飛行の点滅するランプを見上げながら、足を高くして寝ているととても気持ちが良い。外の気温は10℃以下。寝イスで星を眺めていると、全身からもわーっと湯気が上がっていくのが見える。もちろん、ぼくだけじゃなくて、サウナを出てデッキで寝ている人の体からは老若男女問わず、もうもうと湯気が上がっていてなかなか壮観。この湯気もいつかは雨になるのだろうかと思う。喉が渇いたら鉱泉水の水飲み場があるけど、塩気を少し感じる炭酸泉であまり美味しくはない。だからボルヴィックの1.5リットルを途中で買って持参するようにしている。サウナ、寝イス、水……そんなことを何度か繰り返して、ヘトヘトになったら、最後に34℃の鉱泉プールにざぶんとつかって足のむくみをとり、シャワーを浴びてロッカーで着替えて退場。約2時間で6ユーロ40セントだ。リーズナブル。毎週来たい。

「ロイツエ」のアートワークや色彩計画などを手掛けたのは、チェコ生まれの彫刻家オットー・ヘルベルト・ハイェク Otto Herbert Hajek。1979〜83年のプロジェクト(建築賞受賞多数)。「ロイツエ」のためのスタディをまとめた小さな写真集もある。建築設計はルドルフ&インゲボルグ・ガイガー Rudolf & Ingeborg Geiger。このデータは前にも載せたような記憶がある。シュツットガルトに観光に来る時は水着を忘れずに。



http://www.stuttgart.de/baeder

オットー・ヘルベルト・ハイェクについて説明があるウェブサイト
http://www.the-artists.org/ArtistView.cfm?id=17DD5D65-712D-4095-BC128CF5F9DF57DE

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seedsbook

ケルンでラインの右岸左岸を渡るケーブルカーがありますが、それに乗っていると、下のFKKのプールが丸見えなのです。
なんとなくおかしな光景です。
サウナにはもう何年もいっていませんがうら若き頃友人に連れられて行った時はなかなか冒険でありました。(笑)
by seedsbook (2005-10-24 16:34) 

hsba

seedsbook さん、こんにちは。
湯気に隠れてはいるものの、確かにUバーンのホームからヌーディストガーデンは丸見えでした。男女一緒のサウナは最初は本当にショックでしたよ。他の国から来たフェローは「自分は絶対に無理!」と言う人が多いです。でも実際にその中に入ってみると5分くらいで慣れてしまうものです。ただ、東洋系の女性が入ってくると、なぜか急に恥ずかしくなってしまう。先日、知人も同じことを言っていた。不思議です。
by hsba (2005-10-26 08:36) 

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